【宮廷女官キム尚宮】第五話「熱い血」

宮廷女官キム尚宮

大好きなケトンのために、ウナの屋敷に入り込んで彼女の衣類を盗んだウォンビョ。逃げる途中で和尚に見つかり、結局は和尚が返しに行く。その後ろ姿を見つめるウォンビョとケトン。彼はケトンに言う。「ごめん。きれいな姿を見たかったんだ」ケトンは「いつか他人のではなく自分の絹の服を着るから」と答えた。

何となくではあるが、そういう高貴な人が着る服を着られる予感を強く感じるケトン。

ところで、ケトンの母は一体どうなったのか。物乞いの親分ハサムの世話になって粗末な掘っ立て小屋で暮らしていた。むさ苦しい中にもハサムが自分のことを姉のように慕ってくれるので居心地は悪くはない。ただ、気になるのは、やはり娘ケトンのこと。思い切ってハサムに相談してみた。

陰からそっと見るだけでいい。ひと目だけでもケトンに会いたい

ハサムは、親が子に会いたいのは当然と言いつつ会いに行くことを許した。後日、山の中を歩いているケトンの母。後ろから、目配せをした男達が何人かいる。盗賊であろう。途中、滝が流れ落ちる川で水浴びをしようと衣服を脱いで川に入るケトンの母。その瞬間に、剣を持ったその3人の男に囲まれる。彼らが彼女を袋詰めにして、担いで走り去ろうとするやいなや「やー」というかけ声と共に彼らの前に立ちはだかったのは、和尚だった。

彼の見事な剣さばき、いや竹の杖さばきで、アッと言う間に3人を倒してしまった。袋の中から顔を出したケトンの母は、和尚に泣きながら抱きついた。母は、ひと目でいいからケトンの顔が見たくてやって来たことを告げた。

和尚は言う。「顔を見れば近づきたくなる。近づけば抱きしめたくなる。抱きしめれば離れがたくなる。そなたの血は熱いな。

ケトンもその血を受け継いでいる。母がケトンのために作った饅頭を、和尚がケトンとウォンビョに手渡した。

お前達が苦労しているのを見て、ある人がこれをくださった」二人が食べているところを、木の陰からそっと見るめるケトンの母。思わず「あっ」と声を出しそうになった。その気配を感じたのか、
突然、母の名を呼び続け走り出すケトン。石につまずいて転んだところに母は駆け寄って力一杯に抱きしめた。

ケトンと母が一時的な再会は果たしたものの、和尚は母に命じる。「夜になってケトンが寝たら発ちなさいケトンには殺気があるので、それを消すには苦労をさせて母親と別れる痛みを知らないといけないのだ、という。

さて、壬辰倭乱で手柄を立てた人物がいる。ユジョン大師である。彼は、壬辰倭乱が起こると、すぐに増兵を集めた。チョンホ大師の元で順安で功を立て平壌を奪還する際も大きく貢献した。王様は彼に言う。「倭将に会うそうだな倭将とは加藤清正のことである。加藤清正は、蔚山に陣を張っていたが、すでにユジョン大師とは講和について協議していた。

ユジョン大師は、協議には慎重を期すべきで一つでも多くのものを得るには譲歩も辞さない、それが当然の順序との考えを持っている。ただ、もちろん、かなり多くの民が死に、家を焼かれたことを考えると、安易に講和すべきではないという意見も一部にはある。

皇太子はユジョン大師の意見に賛成だが、皇太子の兄であるイムヘ君は納得できない。加藤清正の捕虜となり、辱めを受けた本人とって、講和は屈辱以外の何ものでもない。早く戦を終わらせたい、政治は報復ではない、と考える皇太子とは真っ向から対立する。皇太子が「兄の力で報復はできるのか」と聞いたとたんに「それは皇太子や父上そして朝廷の役割だ!!」と激怒して席を立つイムヘ君。

ところで、寺を出て行くようにとの和尚さんの伝言を、ケトンの母は使いの者から受けた。どうしても別れがたく、後ろ髪を引かれる思いが強いが、和尚の言葉に従わないといけない。外は闇夜で、しかもバケツの水をひっくり返したような大雨。せめて雨がやんでからと、ケトンの母が懇願しても、全く聞く耳を持たない和尚。母親が出て行くのを見たウォンビョ。寝ているケトンを起こして母が出て行ったことを伝える。ケトンも飛び起きて門の外に出るが、もうすでに母の姿はなかった。雨の中、呆然とする二人。

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